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ネット小説「人生はゲーム」 〈時間は大切に〉・・・
- ネット小説「人生はゲーム」 〈時間は大切に〉・・・
2014年07月10日
６、「タイムオーバー」
○時間は大切に・・・
昨夜は、会社の同僚と飲み会に誘われ、宝田は、祝日をだらだらと
酔が残る中で、過ごしていた。
もう１１時は過ぎ、そろそろ昼食の時間に起床する。
祝日は自由時間だが、あっという間にすぎる気もする。
仕事も毎月繰り返しの中で、「今月の営業目標は」・・・課長から指示書が
回ってきて、２日前に翌月分の目標額を提出した。
祝日や仕事を終わって、静かな時間を過ごすときなど、学生時代の友人との
楽しい無邪気な日々が懐かしく思うこともある。
何か「実存主義哲学を語り合ったりして、過ごした学生パーラーでのひと時・・・」（余り理解はしていなかったが）
あれ以来「人生について語り合う」仲間は職場では見当たらない。
何故友人との会話は、あれほどまで「充実感」があるのだろうか・・・
やはり会社は利益を追求する。「各人は自分のことで精一杯になってしまう」
他者への思いやりをかける間さえなく、日々を忙しくすごしているのだろうか・・・
１週間前の金曜日に、「今月で定年を迎え退職することになりました・・・」
営業畑３５年のベテランの柳田係長が挨拶されていた。
宝田には遠い先のことにも思えるが、
係長にとっては、この会社での時間は終わった。
「タイムオーバー」
定年後の事を考えていなかったY氏は、これから「毎日が日曜日・・・」
の苦しい日々が、訪れるのかもしれない。
自分のタイムオーバーはどういう時に訪れるのだろうか？
突然なのだろうか、それともY氏のように、定年までの猶予期間内に訪れるのだろうか
自分には分からない。
宝田は、学生時代の友人に無性に会いたくなってきた。
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