第17回仏教講座「約束は難しい」
- 2020年09月01日「約束できない」
○人間関係のつなぎ役
日頃、仕事をしますと、人との約束が当たり前のようにあります。
約束を交わすのは、人間社会では必要な処世術です。
仏教では、約束は難しいと考えられ、確実性が無く、
できるだけ約束に言葉を交わさなかったと言われています。
仏教は、お釈迦様の教えですから、
もし誰かが、お釈迦様と面会の約束をするときは、
「無言で応じられた」と仏典にあります。
約束は、将来の時点での面会等や、何かプレゼントをしてほしい物や
「結婚の約束」などもあります。
この希望や期待に応えようとしますと、「約束する」と言葉に出したりします。
当たり前の行為ですが、実際は不確実な将来への負債と同様の働きをします。
仏教的に見ますと、約束をやたらにしないほうが無難ですよ・・・
そのようにアドバイスします。
人生を正しく観察するなら「約束は成り立たない」と見ます。
お釈迦様が、残された厳密な戒律「嘘をついてはならない」を実践する方法です。