第9回「仏教講話」 (不放逸が大切)
- 2019年09月01日「不放逸が大切」
死は一瞬の苦しみですが、生きることはその寿命の期間ずっと何らかの
苦(不満、空しさ、苦痛、悩み等)に悩まされます。
そもそも仏教では、生きる行為が苦と説きます。
感覚器官は、苦を感じているわけです。
生老病死は苦であるならば、人生の道のりはとても大変なのが分かります。
禅僧であった方が、「死ぬ時は死に適している時期・・・」と説きました。
これで死の問題は、ある程度解決します。
納得できない人も多いでしょうが・・・
生きることにも釈迦がアドバイスをされています。
怠ることなく精進しなさい。・・・
これを「不放逸」と言います。
釈迦最後の旅の途上に弟子に残した遺言です。
「努力することは大切だ」と私たちは事あるごとに習ってきたと思います。
何故そこまで言われるのでしょうか?
そこには人間の持つ「怠けぐせ」という基本的な煩悩の存在があります。
この怠け癖によって人生のあらゆる面で苦しみ失敗を繰り返しているのです。
生きる上での最良の処方箋こそ「不放逸」が大切と肝に銘じてください。
これで生きる問題の半分は明るく解決することでしょう・・・